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株式投資の未来 永続する会社が本当の利益をもたらす⑤

資本を食う豚ーテクノロジー:生産性の厳選にして価値の破壊者

 

・技術革新は必ずしも高いリターンを意味せず、高い収益も意味しない。技術革新が投資家を足腰立たないほど叩きのめした例を求めるならば、まずは電気通信業界(ITバブル)。

 

・S&P500で「設備投資対売上比率」に基づく3グループのリターンを検証した。

 最低:14.8%, 最高:9.6%, S&P500:11.2%

 設備投資こそ利益の源泉と信じる人に、この結果は答えるだろう。設備投資に熱心な企業が投資家にもたらすリターンは3グループの中で最も低い。

 設備投資に踏み切らせるのは簡単だ。「よそはどこもやっている」といえばいいのだ。だがそうするうちに消費者の嗜好が変わり、今日の画期的プロジェクトは明日には時代遅れになっている。

 

・インターネットが登場したときに、これを利用することで利益率が改善するとアナリストが口を揃えていった。在庫管理などの業務でコストを圧縮できると考えたからだ。しかし実際には利益率を押し下げたケースが多い。これはインターネットのおかげで、ありとあらゆる市場で競争が激化したためだ。

 

生産性と収益ー負け組業界の勝ち組経営陣ー

・停滞した市場で着実にシェアを伸ばす企業は、活況に沸く市場でシェアを奪われ、防衛に追われる企業よりずっとましだ。

ウォルマートの生産性優位のうち少なくとも半分は、革新的な経営手法を通じた店舗の効率性改善によるもので、情報技術とは関係ない。

ウォルマートのほか、サウスウエスト航空ニューコア(鉄鋼)の3社とも、コスト削減を目標と定め、「たしかな製品とサービスをこれ以上は下げられない価格で」顧客に提供することに専念した。