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株で勝つための銘柄分析、本の要約をブログにしています。

株式投資の未来 永続する会社が本当の利益をもたらす④

バブルの罠 –市場の多幸症をどう止め、どう避けるか

・洗練されたアナリストまでが、「新時代」思考に捕らわれるなら、それはバブルとみてよい。

・バブルはたいてい、誰も予想しなかったほどに長く続くもの。そうなると、懐疑派は口を閉ざし、信奉者はいよいよ熱狂する。バブルが一旦膨らみ始めたら、いつ弾けるか、誰にも分からない。バブルをバブルと見極めたら、まずわきに退いて、それに係る企業や業界から手を引くこと。おそらく暴落するまでにはまだ値上がりする。だが最終的には、うまく売り抜いたと言われるはず。

 

・1990年代のITバブルの記憶がまだ鮮明なうちに、ナノテクブームが始まった。新たなテーマに熱狂すると、古い記憶はどこかに行ってしまう。数十年にかけて、最新技術はいよいよ頻繁に登場するようになるだろう。あらゆる分野で新製品・新会社が次々にあらわれるが、売買するには用心すること。未来の企業、未来のテクノロジーと言われるものはたいてい、誇大宣伝され、過大評価されている

 

・バブル期のもうひとつの兆候は、ほとんど誰も知らな会社にとんでもない高値が付くこと。時価総額が大きく、知名度の低い銘柄は要注意。

 

3桁のPERは避ける

・バブルで空売りは禁物。株価が100%、まちがいなく過大評価と言える局面は、たしかにある。だが長期的に正しいからと言って、短期的にもそうとは限らない。バブルがピークを迎えるのは、懐疑派が一人残らずタオルを投げて、空売りのポジションを精算した時だとよく言われる。

 

・投資家は市場の兆候を見ればバブルをバブルと見極められる。例えば、マスコミが盛んに取り上げ、利益が出ていなくても異常な高値が付く。世の中の根本が変わったから、従来の物差しでは測れないと言い始めるなど。どんな時でもバリュエーションは重要。

 

IPO株の主な売り手は、その会社の経営陣。経営陣は会社が波に乗った絶頂期に売り出そうとタイミングを見計らう。絶頂期とは、投資家の熱狂がピークを迎えるとき。こうした起業家などは取引が始まると持ち株の大半を早々に放出する。一方投資家は、天に向かって伸びるはしごの一段目から参加したつもりが、実際には、真っ直ぐ地下まで落ちていくことになる。