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株で勝つための銘柄分析、本の要約をブログにしています。

株式投資 長期投資で成功するための完全ガイド⑥

株式と戦争

・戦時でも平時でも株式の名目利回りは変わっていない。しかし、物価の平均上昇率は戦時中は約6%だったが、平時は2%を下回るため、平時の株式の実質利回りは戦時中の実質利回りを大きく上回る

 

・市場が予測と実際の値との違いだけに反応する理由は、期待される情報が株価にすでに織り込まれているからである。ある企業が良い業績を発表すると予測されているならば、市場はこの好材料をすでに株価に織り込んでいる。

 

金利影響と企業業績の影響のどちらが強いかは、経済が景気循環のどこに位置しているかに依存する。景気後退期には企業業績の変動が金利変動よりも重要なため、予想を上回る経済指標は株価を上昇させる。反対に、予想を下回る経済指標は株価を下落させる。一方、景気拡大期、とくに拡大期の終わりには、インフレの方がより脅威になるので、金利の影響の方が強くなる

 

・インフレ指標が予想より低かった場合には、債権と株式は上昇する。予想より高かった場合は、金利を上昇させ、債券と株式の価格を押し下げる。

 

市場のボラティリティ

・「危機」という言葉は、2つの漢字で成り立っている。最初の漢字は「危険」を意味し、2番目の漢字は「機会」を意味する。

 

・1885年から2006年まででダウ平均が5%以上変動した日は126日あった。この内上昇が59日で下落が67日。

 曜日別:水曜日が上昇しやすく、月曜日が下落しやすい。

 月別:6,8月が上昇しやすく、9,11,12月が下落しやすい

 

テクニカル分析とトレンド投資

・200日移動平均線を1%以上上回ったとき株式を買い、下回ったときには株式を売り売却金額を短期国債に投資し金利収入を得る戦略は、買い持ち戦略と比較し、1/2以下の利回りである。よって失敗。

・ナスダックで同様のことを行うと、取引コストを含めても買い持ち戦略と比較し、+2.1%(1990-2006)と素晴らしい成果を上げている。特に1999-2001年のITバブルで成功した。

→モメンタムが大きいナスダックでは効果的?

 

・過去6か月間、上位10%の利回りを上げた銘柄は、次の6ヶ月間、下位10%の利回りの銘柄を毎月1%ほど上回っている。52週間の高値に近いようなところで株を買うような、他のテクニカル戦略も成功する(モメンタム戦略)。ただし、これは短期間のみ有効で長期的な戦略にはならない。最初の1年に生み出された超過利回りの半分以上が、その後2年間に失われた。

・過去3-5年間業績の悪かった銘柄の利回りが、次の3-5年は、過去の業績が良かった銘柄を大きく上回った。

・「ウォール街のランダム・ウォーカー」ではテクニカル分析を完全に否定しているが、200日移動平均や短期の価格モメンタムのような単純な売買ルールが、投資利回り改善のために利用できる。