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株で勝つための銘柄分析、本の要約をブログにしています。

株式投資の未来 永続する会社が本当の利益をもたらす⑧

未来に向けた戦略ーDIV指針

・世界市場に連動させるインデックス運用株式投資のコアにすべきであるが、そのリターンを上回る戦略があると確信している。それは頭文字をとってDIB指針と呼ぶ。

Dibidend(配当):個別銘柄の選択にあたっては、持続可能なペースでCFを生成し、それを配当として株主に還元する銘柄を選ぶ。

International(国際):世界トレンドを認識する。このままいけば世界経済の均衡が崩れ、中心は中国・インドをはじめ途上国世界へとシフトする。

Valuation(バリュエーション):成長見通しに対してバリュエーションが適正な株を買い続ける。個別銘柄であれ業界であれ、市場の大勢が「絶対に買い」とみているうちは、買わない。

 

もう少し掘り下げる

・配当:本書では、株式が高いリターンを生む上で、配当がいかに大切かを繰り返し説いてきた。配当が高い銘柄はたいてい、投資家が収益見通しに過剰に悲観的になっているので、結果的に株価が適正水準を下回り、リターンは平均を上回る。配当を維持する限り、株価の下落は配当利回りの上昇を意味するので、株価が下がるほど、投資家の保有株積み増しペースが加速する。やがて株価が戻れば、リターンアクセルの魔法が働く。高配当銘柄のリターンの高さは、米国以外でも確認されている。繰り返しとなるが、S&P10種はリターンが15.7%, S &P500は11.2%である。

 

・国際:今後半世紀にかけて、先進国世界と途上国世界の間で富の配分が劇的にシフトすると見ている。よってPFのかなりの部分を、国際的なインデックスファンドに振り向けるように奨めた。ドルベースの投資家であれば、米国に本拠を置く企業に60%, そうでない企業に40%の配分が適当。

 

・バリュエーション:株を買うとき、バリュエーションはいつだって重要。「ヘルスケア」「生活必需品」の2つを対象とするグローバル・セクターファンドに投資する。ヘルスケアのリターンが13.8%, 生活必需品が13.4%に達し、黄金の銘柄のうち90%はこの2セクターに集中している。

 通信革命を背景に文化の均質化が進んでいる。各国の富裕者層の買い物ぶりはどこに行っても同じで、似たり寄ったりである。高級ショッピングモールの眺めは、北京でもニューデリーでもサンクトぺテルブルクでも、呆れるほどそっくりになった。

 または、「低PER」はS &P500からPERの下位20%を選び、毎年更新する戦略を取ることもよい。低PERのリターンは14.1%。

 

推奨PF

・ワールドインデックスファンド

 米国株30%, 非米国株20%

・リターン補完戦略

 高配当戦略:S &P10,配当利回り上位20%などで15%

 グローバル戦略;S &P100,ダウジョーンズグローバルタイタンズで10%

 セクター戦略:医薬品、有名ブランドの生活必需品で10%

 バリュー戦略:低PERで15%

どの戦略にしても卓越したパフォーマンスが保証されているわけではない。どれを選んでも間違いなく、市場平均を下回る時期があることに注意。それで不安を感じるようであれば、ワールドインデックスファンドの比率を上げるべき。

 

バリュー株戦略は、これまで成功してきたものの、一度世間に知れ渡れば、株価が調整されて効果を失うと主張する人もいる。しかし筆者はそうは思わない。ウォーレンも同様なことを語った。「割安株投資をはじめて35年、トレンドがこちらに逆らったことは一度もない。人間には簡単なことをむずかしくしようとする、ひねくれた性質があるらしい」。