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株で勝つための銘柄分析、本の要約をブログにしています。

株式投資の未来 永続する会社が本当の利益をもたらす⑦

世界市場と国際ポートフォリオ

・新高成長国のGDPと株式リターンを検証した(1987-2003年)。

 相関係数は高くないものの、GDPとリターンがマイナスの相関を示した。中国は9%の成長に対し、10%マイナスリターン。一方でベネズエラは1%のマイナス成長率であるが、リターンは4%。

成長率を追うだけでは、長期的に利益をもたらす戦略とはならないということ。

 

・米国市場と非米国市場のリターン相関性は1998年まで0.5%を下回っていたが、相関性が高くなり2003年では0.75を超えている。しかし、相関性の上昇が国際的な分散を見合わせる理由にはならない。

・株式PFの40%を国外に振り分ける配分を進めたい。これはリスクリターン分析から割り出した結論で、分析にあたっては、為替変動も考慮に入れた。国際的に分散するためにはグローバル・インデックスファンドを推奨する。これを買えば、代表的な株価指数と同じ水準のリターンがわずかなコストで確保できる。

 

・S&P500インデックスファンドより、トータルストックマーケットファンドを選好する。第一の理由として、PFの分散性をできるだけ高めるため。時価総額から見て中小型株は米国市場の20%を占めるが、S &P500には含まれていない。第二の理由として、S &P500の銘柄採用や除外により投資家が不利益を被るため。採用や除外するかなり前から発表をする。その結果、投機筋が早めに売買し株価を押し上げ、インデックス投資家が不利益を被ることがあるからだ。米国すべての銘柄に連動するファンドであれば、これはありえない。

時価総額を基準にしたラッセルも良い。ラッセル3000は米国株式の時価総額の97%が網羅される。ラッセル2000種は下位2000銘柄を採用し、小型株指数として人気が高い。