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株で勝つための銘柄分析、本の要約をブログにしています。

投資で一番大切な20の教え①

バリュー投資の本。徹底的なリスク管理についての本で投資哲学を学ぶ。なお、リーマンショック時に逆張りをして最も稼いだファンドになった。

 

・ある有効な投資アプローチが、あらゆる状況で通用するわけではない。理由は単純で、普遍的な法則などないため。投資環境はコントロールできないし、まったく同じ需給が繰り返されることはまれ。市場を大きく動かすのは投資家の心理。投資家心理は非常に移ろいやすく、相場動向との因果関係も特定し難い。ある投資アプローチがしばらくの間、有効だったとしても、それによって引き起こされる行動がやがて環境に変化を及ぼし、結果として新たなアプローチが必要となってしまう。また、他の投資家があるアプローチを真似れば、その有効性は低下してしまう。投資においては科学よりもアートの要素が強い。つまり、理路整然とはいかないのだ。

 

・平均以上のリターンを得たいなら、二次的思考が必要。

・「これは良い企業だから、株を買おう」というのが一次的思考。一方、「これは良い企業だ。ただ、周りは偉大な企業と見ているが、実際にはそうではない。この株は過大評価されていて割高だから売ろう」というのが二次的思考。

・「経済成長率は低下し、インフレ率は上昇する見通しだから、持株を売ろう」というのが一次的思考。一方、「景気見通しは悪いが、ほかの投資家はみなパニック売りをしている。今が買い時だ」というのが二次的思考。

・「この企業は減益になると思うから、売りだ」というのが一次的思考。一方、「この企業の減益幅は周りが予想しているよりも小さいと思う。予想より良い業績が発表されて株価は上昇するだろうから、買いだ」というのが二次的思考。

一次的思考は単純で底が浅く、誰にでもできることである。二次的思考は奥が深く、複雑で入り組んでいる。この思考をできる人はごく僅か。

 

・効率的市場の価格がすでにコンセンサスを織り込んでいるのだとすれば、コンセンサスと同じ見方をする者は平均的なリターンしか得られない公算が大きい。市場に勝つには、コンセンサスとは異なる独自の見方をしなければならない。