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千年投資の公理 売られ過ぎの優良企業を買う④

経済的堀の一つ、ネットワーク効果について

・利用する人の数が増えることでものやサービスの価値が上がるのなら、ネットワークの存在によって価値の上がった製品そのものが、さらに多くのユーザーを惹きつけることになる。そうすれば、小さなネットワークは締め出されて、優勢なネットワークが拡大するいう好循環が出来上がる。

・例えばVISAはユーザー数が増えることで世界中で使えることができるようになる。マイクロソフトも世界中のユーザーが使っているから、オフィスソフトを別のものに変えようと思わなくなる。無料のopen officeでも流行らなかったのはそのため。メルカリもこれ。

・ライバル社がユーザーにさらなる価値を認めさせてこちらに乗り換えてもらうためには、まず現状と同じネットワークを気づく必要があるが、難しい課題であることが多い。よって、早期に優位性を確立することが極めて重要。

・逆に物理的なものを扱う事業ではあまりこの効果を見かけない。

 

経済的堀の一つ、コストについて

・低価格を維持することも経済的堀になり得る。ただし、すぐに消滅してしまう可能性もあるため、ライバル社が真似できるかどうか見極める必要がある。例えば製造工場を人件費の80%も安い発展途上国に移したとする。これは経済的な掘でない。なぜなら欲しければ誰にでも手に入るかだ。

・コストの優位性が大きな業界を見極めるための最も便利な方法としては、代用品が簡単に入手できるかどうかかつ、価格が購入の大きな判断材料になるかどうかだ。飛行機は複雑な製品だが、ボーイングエアバスも購入会社から見れば大きな違いはない。だから価格の低さで採用される場合が多い。

・コスト的な優位性には、①安い製造過程、②有利な場所、③独自の資産、④規模の大きさの要素がある。①は既存企業や新規参入企業がコスト減の要因を知ってもすぐにまねできなかったり、真似することが業界の経済性を損なったりする場合、一時的な堀になる。③はコモディティを生産している企業に限られるが、世界規模の資産を持っているケース。例えば、資源の採掘を低コストでできる鉱床を有している場合など。