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株で勝つための銘柄分析、本の要約をブログにしています。

千年投資の公理 売られ過ぎの優良企業を買う⑤

・規模の優位性について

 ニッチ市場を支配する企業で、絶対的な規模は大きくなくても特定の市場においてライバル社よりも大きければはるかに優位に立つことができる。実際、一社しか利益をあげられない程度の市場規模では、新規参入して資本を無駄にすることの意味がないので、最初の一社は独占企業に近い存在になることができる。

 

・堀を探す

 容赦のない競争が当たり前の業界で競争上の優位性を得るには、ノーベル賞並の経営力が必要となる。しかし、競争がずっと少ない業種もあり、そこでは平均的な企業でも堅調なROCを上げることができる。

  ROEで15%以上あげている企業には堀がある可能性が高い。ただし ROEは利益が増えなくておm夫妻を増やして数値を引き上げることが可能である。よって、企業の負債額と合わせて見る必要がある。

 過去に堅調なROEを示しているか、もしくは将来は過去とは違う可能性が高いか。

→イエスであれば、高い乗り換えコスト・ネットワーク経済・低コスト生産・無形資産で競争上の優位性が一つ以上あるか。

→イエスであれば、それはどのくらい強力か、長時間持続するか

→強力で長期であれば買い候補

 

・割安株を探す

買い候補が見つかったら、企業価値を算定する。評価のためのツールはPSRとPER,PCFR(一株当たり営業キャッシュフロー

①PSR:一時的に利幅が縮小している企業や利幅を拡大する余地が十分にある企業に最も向いている。利幅が小さい企業同士を比較して、コストを削減すれば利益率が大幅に上昇する余地がありそうな企業が見つかれば、それは割安な銘柄なのかもしれない。利益がないとPERは高いことに注意

②PER:PERはコンセンサス予想を使うことが多いが、この予想はたたきのめされた企業が回復する直前には悲観的になりすぎ、絶好調の企業に陰りが見えたときには楽観的になりすぎる傾向がある。よって好調と不調の平均的な年の収益を独自にPERを予想することを勧める。そしてそのPERが過去と比較し割安かを調べる。注意点として、過去高いPERがあったとしても同じ成長見込みと同じ競争力がある場合であり、どちらか低下している場合は割安でない可能性がある。

③PCFR:キャッシュフローが単純に本業で流入する現金を示すのに対して、収益にはさまざま調整がほどこされているため、CFのほうが企業の潜在利益をより正確に表している。

 

・正しい理由で売る

 売りを検討するときは以下4つ質問し、1つでもイエスがあれば即売る

 ①自分は間違っているか

 ②ファンダメンタルズは悪化しているか

 ③ほかにもっと良い投資先はあるか

 ④このポジションがPFのなかで大きくなりすぎていないか

間違った銘柄に固執しないため、株を買ったときにはその理由とその企業に期待する決算結果を書き留めておく。決算結果は売り上げが安定的に伸びるなど大まかな予想で良い。最初に買った理由がまだ有効か考え、そうでなければそれまでの損益に関係なく、売るのが賢明。

保有している株を売る時期を判断するのに、その銘柄の過去のパフォーマンスを参考にしたい気持ちはよくわかる。しかし、大事なことは企業が将来どうなるかであって、過去の株価の動きではない。