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株で勝つための銘柄分析、本の要約をブログにしています。

ミネルヴィニの成長株投資法③

会社は通常6つのカテゴリーのどれかに分類される。

 

1.先導株

増益率が最も高く、マーケットシェアが1-3位かつシャアも拡大しつつある。ミネルヴィニのトレードでほとんどの利益を稼ぎ出した銘柄。この銘柄が上昇する理由は機関投資家が買うため。彼らは過去に株価がどれほど上げたか興味はなく、今後どこまで上げそうかに興味がある。

・他地域にも展開できる成長性があり、急成長する業界でシェアを拡大しつつある会社で、長期にわたって高成長できる会社が最も望ましい。この会社を見つけたら、その会社の競争上の優位性はどこにあるかと、ビジネスモデルは拡大していけるか、増益率が20%以上達成できるかを調査する。

・高値が実は安値である時がある。急成長段階では会社の成長が早過ぎて、機関投資家が正確に評価できないためである。一方で、急成長企業には多くのリスクがあり、利益上昇率が予想に比べてわずかでも落ちると、株価は急落する。

・多店舗展開というビジネスモデルで急成長を遂げている場合に注意すべき点は、既存店売上高が四半期ごとに10-20%程度の伸びであるかだ。25%以上であればその成長は長くは続かない。さらに、そのビジネスモデルが他地域で成功してきた実績があるかを確認した方が良い。加えて、あまりにも多くの店舗を急速に展開すると維持が難しくなる(例:いきなりステーキ)

 

2.大手ライバル企業

・大手ライバル企業は先導銘柄と比べると、優れた会社ではなく、優れた製品がないことさえあるが、適切な時に適切な場所にいる。最大手の株価が上昇一服の形を取っている時に株価が上昇する時もある。

・やはり、業界トップ2-3社に的を絞るべき。これは売上高、利益、利益率、RSという天から見たリーダー企業である。その業界が強気相場を主導するセクターの時にはこれが特に当てはまる。

 

3.機関投資好みの銘柄

・成熟企業で利益成長は10%程度。経営は安定し優良企業と呼ばれているが、一つ問題がある。機関投資家好みの会社になるころには規模が大きく、値動きが鈍くなっている点。株価が急上昇する余地はほとんどない。

 

4.業績回復銘柄

・業績回復した銘柄を買う際に見るべき最も重要な点は、株価が順調に上げているか、ファンダメンタルが強くなっているか。どちらも当てはまっている必要がある。よって、直近2-3四半期に利益が100%以上伸びていて、過去の増益率と比べて劇的に良くなっていることが重要(アップルのipodとiTune storesの運営後など)

 

5.循環株

・景気か市況状況に敏感な銘柄であり、例としては自動車、鉄鋼、化学がある。循環株は株価が上昇しそうな時にPERが高く、上昇の終わり近くにはPERが低い。これは景気に合わせて業績が連動する銘柄をアナリストが先取りするため。よって、株価の底入れ時は、利益が落ち、配当が減らされ、PERが高く、ニュースは通常悪い時である。一方株価が天井をつける時は、利益と配当が増え、PERは低く、ニュースが通常良い時。

 

6.かつての先導株と出遅れ株

・出遅れ株は先導株と同じグループに属するが、株価の動きで劣り、売上高と利益の伸び率でもほとんどは劣っている。出遅れ株は通常、先導株よりもPERは低いか、先導株ほど上がっていないという理由で、不慣れな投資家に買われやすいが、絶対に買ってはならない。PERの高い、低いは必ず理由がある。

 

新たな強気相場をリードするのは特定の業界

・相場を先導する業界は、市場全体のベンチマークが大底をつける前に、強気相場の上昇を始めていることもある。どのセクターが相場を主導しているかを見つけるかは、個別銘柄を追いかけること。52週高値リストを追いかけると、強気相場の初期に、新高値をつけている銘柄がかなりある業界が先導していることが多い

・弱気相場のときはほとんどの銘柄が下げ渋り、相場が底値圏から上振れするか、初めの2-3回の上昇時に大きく上げて新高値を付ける業界がないかを絶対に調べた方が良い。これらの業種で株価指数に比べて最も強い先導株は通常、強気相場の初めからその業種の上昇を主導して、最大の上昇をする可能性が高い。

・ある業界の重要な銘柄が天井をつけた時は、その業界全体が天井をつける前兆かもしれない。