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株で勝つための銘柄分析、本の要約をブログにしています。

バフェットの財務諸表を読む力

本の要約。

☆3.5

バフェット&財務諸表というワードで購入したが、バフェットにとって義理の娘が書いた本であり、BS, PL, CFの中身を一つ一つ丁寧に説明した本であった。

初心者向けであり、財務諸表の見方が分かっていない人向け。

 

以下、個人用の特記事項

・バフェットはバリュー株を購入しているのではなく、永続的に成長する企業の株を適正な価格で買っている。

・代表例としてコカコーラ社が挙げられるが、1998年に40$をつけた後は低迷し、再び40$をつけたのは、2013年だった。購入時期によっては15年も含み損を抱えた状態であり、適正な価格とは何かを考えさせられた。(現在は60ドル)

 

・永続的に成長する条件。他社にはないユニークな①製品を売っている②サービスを提供している③一般大衆から安定需要がある製品を低コストで仕入れ、低コストで販売している企業。

①「優れた企業は消費者の心の一部を所有している」それができれば、自社製品に変更を加える必要がなく、競合他社よりも高く販売できる。

②人々がどうしても必要とし、進んで金を支払うサービスを売っている。

コストコ

 

・財務諸表確認時は「一貫性」を大事にする。一貫して、高い粗利益率か、研究開発費を低くしているかetc. 

 

・一般論で言うと、粗利益率が40%以上であれば何らかの永続的競争優位性を有しており、20%を切ると厳しい競争にさらされている。

 

・多額の研究開発費を必要とする企業は、競争優勢性に先天的な欠陥を内包しており、長期的経済性が危険にさらされていることを意味している。

 

・原則的に、消費財生産のセクターで永続的競争優勢性を持つ企業は、営業利益に閉める支払い利息の比率が15%以下。ただし、業界によって開きがあるので、競合他社と比較する。

 

・特損得益含む当期純利益ではなく、経常利益で判断する。

 

・売上高に占める純利益の割合が、長期的に20%以上で推移してきた企業は、何らかの長期的競争優勢性から恩恵を受けている可能性が高く、逆に10%以下であれば過当競争気味の業界に属している。よって、金の卵は10%〜20%にある。

 

・大不況という困難な時代がやってきたとき、「現金および現金同等物」は最大の武器になる。この現金等が多いのは、競争的優勢で稼いでいるか、事業の一部や多量の社債を売ったばかりであるか。前者は良いが後者はダメ。

 

棚卸資産(備蓄製品)の急激な増減がある企業は要注意。永続的競争優位性を持つ企業は、棚卸資産と純利益が共に増加する傾向がある。販売数を伸ばして収益を向上させているので、注文を期日通りにさばくために、在庫を増加させる必要に迫られる。一方で、棚卸資産が急増したかと思うと、数年後に急落するケースがある。過酷な競争体質を持つ業界はバブルとバブルの崩壊を経験した可能性が高いため。

 

売掛金ー貸倒金=売掛金(純額)とすると、総売上高に占める純額の割合が一貫して同業他社よりも低い場合は競争優位性を持っている可能性が高い。掛けの支払い期限を30日から120日に延ばせば、この会社と取引しようとする業者が増える。低いということはそういうところに力を入れていない現れ。

 

・長期借入金より短期借入金が多い銀行は、投資対象から除外せよ。

 一般に金利は短期<長期であり、短期で借りて長期で貸すビジネスモデルが容易い金儲け方法。しかし、1年以上返ってこない金を貸し、1年以内に銀行は返さなければならず、ロールオーバ・ザ・デットしなければならない。これは短期金利が跳ね上がったら破綻する。銀行業における最も安全な金儲け方法は、長期で借りて長期で貸す。よって5年物や10年物預金商品を顧客に勧めてくる。

 

・優良企業は長期借入金を当てにしなくても利益を上げている。ウォーレンは全ての長期借入金を3-4年で返済できる純利益を出していた企業に投資していた。

 

・ウォーレンは自己株式調整済み負債比率(負債合計÷純資産合計)が0.8以下の企業を探していた。

 

・自社株買いして償却しなかった場合は、BSの純資産の部「自己株式」がマイナスになる。

 

・配当アップよりも自社株買いを続けている企業こそが株主を富ませる。1株利益やROEなどが高くなるため。というよりも配当性向で決まるから、自社株買いしたら配当も結局はアップするのでは?

自社株買いをしているか確かめる方法は、財務活動によるキャッシュフローを確認レバ良い。「株式の発行(償還)、純額」の項目は株式発行分から株式償還分を引いた額が掲載。

 

・PERが40倍以上になったら、売る潮時と考えたら良い。