ウォール街のランダム・ウォーカー⑤

財産の健康管理のための5箇条

1. 元手を蓄えよ

　FIREするためには大化け株を探し当てることではない。財産を増やすための原動力は貯蓄である。1801年に1 ドル株式投資すると、複利効果で2020年には28,000,000ドルとなった（その間物価は20倍）。長期投資が功を奏した。1901年に1ドル投資しても28,000ドルである。

2. 現金と保険で万一に備えよ

　マーフィーの法則の通り、悪い時には悪いことが重なる。3ヶ月分の生活を賄えるだけの現金が目安。

3. 預貯金でもインフレヘッジ

　利率の大きい銀行（あおぞら銀行、0.2%）、短期国債(3年国債、0.08%)を利用。

4. 節税

　サラリーマンであれば、ideco。節税ではないがNISAやふるさと納税の活用。

5. 運用目標をはっきりさせる

　リスクとリターンをはっきりさせる。新興市場株式は年8-9%のリターンを得られるかもしれないが、1年で価格が50-75%変動することは珍しくなく、睡眠不足になるかもしれない（最低10年保有するべき）。一方、格付けの高い社債は安眠できるが、リターンが3.5-5%。いつまでにどこまでの資金が必要で、どこまでのリスクが耐えられるかはっきりさせ、目標に応じた運用をする。