バフェットの教訓 逆風の時でもお金を増やす125の知恵②
知恵43. 独力で考えることを心がけなさい。いつも見ていて不思議に感じるのは、IQの高い連中が見境なく人真似をしている姿だ。私の場合、他人と話していて良いアイディアが浮かんだことなど一度もない
(フィリップ・フィッシャーと逆の立場)
今日ウォール街で見向きもされないのに、明日はウォール街がこぞって買い求めるような銘柄を、自分で探し当てなければならない。
知恵51. 経営者は息をするのと同じくらいコスト削減しているものである。
ある企業がコスト削減計画を推進中という記事を見かけたら、当該企業の経営陣が今まで低コストを維持する努力を怠ってきたのだと解釈して良い。経営陣によるコストの把握が徹底されていない会社を、自分はどう思うだろうか。このような経営陣が株主に大きな利益をもたらしてくれると思えるだろうか。
知恵58. 予測が教えてくれるのは未来のことではなく、むしろアナリストのことである。
ウォール街は顧客による頻繁な売り買いを歓迎しており、これを実現させるには、顧客の投資ポートフォリオを頻繁に入れ替える口実が必要になってくる。金利の上下、四半期の収益増減、、、ウォール街は顧客の金をあちこち移動させることで儲かる仕組みとなっている。だからウォール街の雇っているアナリストが資金移動のさまざまな口実を見つけ出そうとするのは、ごく自然な行動と言える。問題にすべきなのは、頻繁に売買を繰り返しても、富の蓄積にはいっこうにつながらないということだ。
知恵63. 50-75の銘柄管理は私の手に余る。ノアの方舟式の投資をすれば、結局は動物園みたいな有様になるだけだ。わたしは数銘柄を大量に持つほうが良い。
50の銘柄に分散投資を行い、各事業の経済性に目を配り続けるとしたら、1銘柄当たりに割ける意識と能力は著しく限定される。たとえるなら、すべての動物が十分な飼育を受けられない動物園。
一年に1回以上素晴らしい投資先がひらめくようであれば、自分の思い違いを疑ったほうが良いだろう。
知恵64. 分散とは無知に対するリスク回避だ。だから、勝手知ったる者にとって、分散の手法はほとんど意味がない。
知恵67. 広範な分散投資が必要となるのは、投資家が投資に疎い場合のみである。
知恵68. 一生のうちに必要となるのは、ほんの数度の正しい行為である。山ほど間違った行為を連発しない限りにおいては。
正しい決断を数百回下し続けるのは不可能である。だからこそ、バフェットは絶対に間違いないという確信できる事業だけを投資対象とし、少ない対象に多額の資金を投入する手法をとった。
彼の資産の90%はわずか10銘柄の株からもたらされた。何をするかではなく、何をしないかが重要になる場合もある。