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株で勝つための銘柄分析、本の要約をブログにしています。

ウォール街のランダム・ウォーカー③

ファンダメンタルアナリストの業績予測が当たらない5つの要因

1. ランダムに発生する事件の影響

 企業の業績予測に対して大きな影響をもたらず出来事の大半は、本質的にランダムな事象であり、したがって予測不可能。例えば電力会社は安定的な業種とアナリストが予想していたが、電力自由化原発停止等で、利益が伴わなくなった。

2. 企業の不正会計

3. アナリストのお粗末なエラー

 利益計算で小数点ミスを起こし訂正しないアナリストの他、ウォール街の平均的アナリストは経営者の言うことを鵜呑みにしてほぼオウム返ししている。

4. セールス活動への協力と運用部門への人材流出

 有能なアナリストは機関投資家向けの講演会で財務分析する時間がなくなるか、より高級なヘッジファンドに引き抜かれる。

5. リサーチと投資銀行業務間の利益相反

 アナリストの目標は雇い主である証券会社のために、できるだけ多くの手数料収益を上げること。証券会社は投資銀行会社がお客。よって売り推奨をアナリストがすることがほとんどなくなった。売り推奨すると投資銀行からクレームが来てやめさせられる事例が多数ある。

 

 

アクティブファンドの投資信託成績

・5年間でも市場平均に勝つファンドは20%しかいない。15年間では10%もいない。ただし15年間生き残ったファンドの成績であり、成績が悪いファンドはいなくなる。つまりこのデータは生存者バイアスを持っている。つまり生存者バイアスがなければ市場平均に勝つファンドは片手でしか数えられないほどだ。また、このファンドも偶然の法則に従っただけかもしれない。1000人の参加者がコイントスで表裏を当てるゲームをしたとする。8回連続で偶然当てられる人物は確率上4人いる。しかし、この4人は驚異的な能力を持つ天才と崇められる。これが偶然の法則である。