マーケットの魔術師 米トップトレーダーが語る成功の秘訣 〜マイケル・マーカス
「マーケットの魔術師」は米トップトレーダーがいかにして成功したかをインタビュー形式で答えるものである。1987年に発行された本であるが、マーケットを動かすのは人間の心理であり、人間の心理(恐怖や強欲などといった根本的な感情)は不変なため、今でも重要な情報ばかりである。
マイケル・マーカスは先物市場で、名を馳せた人物であり、10年で2,500倍を稼いだ。
以下、特記事項
・プロのトレーダーたちはすでにポジションを取ってしまっている。それでは、誰が我々の後で買ってくれるかを自問自答する。
・1978年にひどいドル安になり毎日安値を更新した。ある日からドルが異常に強くなり始めた。理由はわからなかったが、ショートから狂ったように買い戻した。その週末にドル高政策を発表した。この経験から、大きなプレーヤーが動くときは、それが市場に現れてしまうということがわかった。理解できない動きが起こった時は、まずポジションを手仕舞ってからその理由を考えるようにしている。
・先物市場が乱高下した時代があった。その時は、ボラティリティやモーメンタムが異常なほど上下に触れた時は、一度抜けようと決めた。
⇨±2σを割ったら買い・売りが有効な時はそれに乗っかるなど。
・勝てないトレーダーに向けてのアドバイス
1. 1つのアイディア(株ではない)に資金の5%以下しか金を使わない。そうすれば全部やられるまでにずいぶん時間が稼げる。
2. 注文を出す時に、同時に常にストップオーダーを実際に入れておくこと。
3. トレードがうまくいかない時に他人のやり方を取り入れようとしても、結局は他人のやり方の悪いところが出てきてしまって、うまくいかないこと。最終的にはポジションを持ってリスクを取りにいくため、勇気が必要。よって、●●がポジションを取ったから、それに乗っかかるでは、そのトレードに自信が持てずに利確が早くなり、損切りが遅れる。
・人々がうまくいかない理由は、市場に誤解があるからか。
原因は非常に簡単で、専門家に頼りすぎているため、トレードは孤独なものだから、自分自身で勉強しなければならない。(上と似ている)
・ファンダメンタルに注目する。EPSの伸びが大きく市場が未だに未成熟かつ、PERが低い企業が良い。
・自分自身の注目している諸要素すべてが一定方向に揃うまでトレードをするのは待つべき。